ウェブ開発者として意識し続けていくべきこと

1週間ほど前から、公共機関や会社、学校など組織からのアクセスに特化したアクセス解析を行う「なかのひと ベータ版」を試しに入れてみました。 組織からのアクセスに特化したアクセス解析であることを差し引いても、このブログへのアクセスが教育機関(特に専門学校や大学)からのアクセスが多いことが分かりました。その結果を見たこともあってかもしれませんが、少し考えさせられることがありました。

最近では、GoogleYahoo!、そしてそれ以外の様々な検索エンジンが登場しており、検索結果の精度の向上と共に、検索結果にブログが上位に表示されることが多くなってきました。またこのブログもそうですが、ブログ内に自分の体験に基づく技術的なノウハウを記載する人が増えていることもあって、技術情報を調べるとブログが検索結果として表示されることが数年前(1〜2年前)に比べて格段に増えました。

それら玉石混淆な情報を眺めていて、頭によぎったことがあります。これらブログに書かれている内容は、ウェブ上に公開されているものであるのだから、つまりは誰であっても参照することはできるということ。基本的な技術に関する知識は、仕事として利用している人と趣味レベルで利用している人との境目はどんどん曖昧に、もしくは消滅していくのではないかということです。

今では誰でもある程度の知識さえ身に付ければ、知りたい情報は検索エンジンを使うことで世界中から探すこともできます。技術者としてのこれだけは負けないという自分なりの自信を持てない人たちは、どんどん肩身が狭くなる時代は迫ってきています。ウェブで載ってる情報は少し勉強すれば理解することができるのだから、そういう危機感を持つべきだと思います。

ただ自信は子供の頃、夢中になってた作業に没頭するような情熱さえあれば、向上心でカバーできると思います。個人的には、最近はそういう夢中になれることが忙しさにかまけて少なくなってしまっているので、ちょっと意識を変えないといけないなと思っています。

なんでこんな風に思うようになったかというと、ちょうどKLabの仙石さんのエントリを読んだことも影響しています。就職活動中の多くの学生さんに向けて感じたことが書かれているのですが、後半はその学生に限らず誰にでも当てはまることかなと思います。


技術を学ぼうとするなら、その時点での実力はサテオキ、「伝わる状態」にかけては自分が一番だと自信を持って言い張れる (つまり、その技術を学びたいという情熱にかけては誰にも負けないと言いきれる) 状態からスタートしなければならないのです。

「技術力のある会社に就職すれば、そこそこの技術を身につけることができる」そう考える人が多いのかも知れませんが、これは二重の意味で間違っています。すなわち、「伝わる状態」ができていなければ学べないという意味で間違っているだけでなく、仮に技術を身につけることができたとしても、「そこそこの技術」では役に立たないという意味でも間違っています。

インターネットなどの普及によって技術に関する情報が巷に溢れる昨今、「そこそこの技術」であれば、会社に勤めなくてもいくらでも身につけることができます。いやむしろ、会社に勤めることよりも学ぶ意欲のほうがよほど重要でしょう。

結局、これに尽きるにかと思います。そういう意識を忘れずにいようと改めて考えさせられました。